クラミジアの原因

クラミジアは粘膜に寄生する細菌が原因

クラミジア・トラコマティス

クラミジアの原因になるのは、クラミジア・トラコマティスという細菌です。日本では症例が少ないですが、トラコーマという眼病の要因ともなります。この細菌は、寄生する対象となる物体の細胞内にある封入体という組織に入り込み、そのなかにある小粒子にとりつく性質があります。ウイルスと同様の細胞寄生物質であり、非常に小さい生き物です。クラミジアには大きく4種類がありますが、そのうち性病のクラミジア症を引き起こすのは、トラコマティスの1種類だけです。寄生する先となるのは粘膜で、粘膜以外の場所ではすぐに死滅するほど弱い細菌です。自分以外の生きている細胞にとりつき、そのなかでのみ増殖する性質があるため、偏性細胞内寄生性微生物と呼ばれています。単独では増殖することができないという点が、他の細菌と性質が異なります。

どうして感染するのか

クラミジアの細菌が感染者から別の人にうつっていくのは、主に性行為です。クラミジアは粘膜同士の接触によって他に乗り移っていきます。性病は、たとえば感染者の使ったタオルやコップに触れるだけで感染するという誤った認識もありますが、クラミジアは粘膜以外の部分では非常に弱いため、その可能性は限りなくゼロに等しいです。粘膜同士の接触または精液や膣の分泌液が、粘膜に付着することで感染していきます。感染している男性の精液や女性の膣分泌液には、クラミジア・トラコマティスが含まれているため、これが侵入することによって感染していきます。

どのように感染するか

クラミジアは、普通の性行為で簡単に感染します。決まった細胞以外の場所では生きていけないほど弱い細菌ですが、感染力は高く、感染者とコンドームを付けずにセックスをすると50%以上の確率で感染します。ごくノーマルな性行為で感染していきます。また、フェラチオやクンニリングスといったオーラルセックスによっても感染しますし、アナルセックスでも感染します。かつてクラミジアはほとんどの症例で性器感染でしたが、近年ではオーラルセックスが若い人の間では普通の行為となっているため、咽頭に感染する事例が増えています。自覚症状は乏しいですが、治療を受けない限り粘膜を通して体内に増殖していくため、発覚したときにはかなりの重症だったという事例が多い病気です。不妊症の治療のために産婦人科を訪れて、何年も前にかかったクラミジアが発覚することも非常に多いとされています。